ホーム  >  マンション管理ゼミナール  >  第15回 これだけは知っておきたい!『宅配ボックス』の基礎知識

マンション管理ゼミナール第15回 これだけは知っておきたい!『宅配ボックス』の基礎知識

いつでも荷物が受け取れる便利な宅配ボックス

 不在時でも宅配便の受け渡しができる「宅配ボックス」はマンションの人気設備の一つです。歴史をさかのぼると、宅配ボックスが初めて登場したのは1986年のこと。宅配ボックス最大手のフルタイムシステムが商品化したものが1号機とされています。フルタイムシステムは1980年代前半、マンション管理会社を経営し、居住者が不在の際、管理員が代理で荷物を受け取るサービスを行っていました。しかし、運輸・物流環境がめざましく発展し、宅配便の量が増えたことで、置き場や受け渡しなどの問題が発生したのです。この問題を解決するべく考案されたのが宅配ボックスです。
以来、マンションを中心に設置され、2000年以降は急速に普及が進み、現在の新築マンションでは標準的な装備になっています。

宅配ボックスにはどんな種類があるの?

「機械式」と「コンピューター式」があります。

 現在マンションに設置されている宅配ボックスは、「機械式」と「コンピューター式」の2種類に分けられます。機械式はそれぞれのロッカーにダイヤルやボタンがついているタイプです。配達員が荷物をロッカーに入れ、暗証番号をセットし、暗証番号が記載された紙を受け取り主の方の郵便受けに投函します。受取人はダイヤルやボタンを紙に書かれた暗証番号に合わせて荷物を取り出します。
 一方コンピューター式は、液晶画面があり、画面や音声案内に従って操作するタイプです。コンピューター式の場合は、入居時に各自に通知されている暗証番号や磁気カードを使って荷物を取り出します。コンピューター式はさらに、マンション内で管理する「自主管理方式」と、宅配ボックス会社が通信回線を通して管理を行う「オンライン管理方式」の2種類に分かれます。

【宅配ボックスの種類】

機械式

暗証番号の設定で開け閉めできるシンプルなタイプ。

自主管理方式

液晶画面をタッチして操作するタイプで、管理はマンション内で行う。

オンライン管理方式

宅配ボックス会社が通信回線を通して管理をするので、トラブル発生時の対応が早い。

それぞれのメリット、デメリットは?

「機械式」はシンプル、
「コンピューター式」は安全度が高いです。

 機械式は、操作性がシンプルで分かりやすいものが多く、電気が不要なため電気代がかからないというメリットがあります。導入費用もコンピューター式に比べ安価です。ただ、配達員が暗証番号を誤って記入したり、暗証番号が記載された紙を紛失した場合、荷物がすぐに取り出せないというデメリットがあります。
 コンピューター式の場合は、暗証番号があらかじめ入居時に通知されている、または各自専用のカードで管理されているため、暗証番号が記載された紙をポストから抜き取られ荷物が盗まれてしまうといった心配がありません。また、コンピューター式のうち宅配ボックス会社が管理を行うオンライン管理方式のロッカーは、使用状況が日々監視されているため、ロッカーに荷物が長期間滞留するような事態を防ぐことができます。デメリットとしては、機械式よりも導入費用が高く、保守管理料などのランニング費用がかかる点です。  

種類 機械式 コンピューター式
(自主管理方式) (オンライン管理方式)
メリット

• 操作性がシンプル

• 設置が比較的簡単

• 導入費用が比較的安い

• 電気代が不要

• 安全度が高い

• オンライン管理方式に比べると導入費用が割安

• 保守費用が比較的安い

• 安全度が高い

• 管理の手間がかからない

• 遠隔操作で扉の施錠ができ、トラブル対応が早い

• 荷物の長期滞留が把握できる

デメリット

• 安全度が低い

• 管理の手間がかかる

• 荷物の長期滞留が起こりやすい

• トラブルが多い
(暗証番号が違う、配達通知を誤って投函、配達通知紛失等で荷物が取り出せない)

• 配線工事が必要

• 管理の手間がかかる

• 荷物の長期滞留が起こりやすい

• 電気代がかかる

• 配線工事が必要

• 導入費用が割高

• 電気代がかかる

• 保守管理料などのランニング費用がかかる

メンテナンスは必要?

コンピューター式は部品交換が不可欠です。

 機械式は、電気を使わず単純な構造になっているため、ダイヤルが消耗して噛み合わない場合などに交換する程度で、ほとんどメンテナンスは必要ありません。
 コンピューター式は、使い方や使用頻度にもよりますが、約5年ごとに修理や部品交換が必要になることがあります。メンテナンスの費用は、月々の保守管理料の中に含まれるケースが一般的です。宅配ボックス本体の寿命は使用状況にもよりますが、10~15年前後が一つの目安です。交換費用は、コンピューター式・オンライン管理方式の12 ボックス前後のタイプで100万円ほどです。設置工事は1日で終わります。  

【費用の目安】

(円)

ボックスの種類 導入費用 月々のランニング費用
機械式 600,000 (故障時のみ)
コンピューター式

(自主管理方式)

800,000 5,000~8,000
コンピューター方式

(オンライン管理方式)

1,000,000 10,000~15,000

※12ボックスの場合。サービスやオプション設定によって金額は変動します。

【交換が必要な電子部品の例】

機械式駐車場にまつわる常識・非常識
Q.宅配ボックスに預けられない荷物がある

○

配達会社や宅配ボックスメーカーの規定で、チルド便や冷凍便、生ものなど温度管理が難しい荷物、においが出るものは、宅配ボックスを利用できません。また現金書留、代金引換や着払いの荷物、高額商品なども、手渡しすることになっています。

Q.宅配ボックスをロッカー代わりに使ってもよい

×

宅配ボックスは宅配便などの荷物を受け取るための設備ですので、ロッカー代わりに私物を置くことはできません。宅配ボックスは住民全員で共有している設備であり、数には限りがあります。多くの方が利用できるように、宅配ボックスに届いた荷物は速やかに取り出すようにしましょう。

Q.宅配ボックスは後からでも設置できる

○

電気を使わない宅配ボックスは、空きスペースがあれば後からでも設置可能です。一方、電気を使う宅配ボックスの場合は電源工事が必要です。また、オンライン管理方式の宅配ボックスは通信回線で宅配ボックス会社と接続しますので、そのための工事が必要になります。なお、導入費用については、一括払いのほか、レンタルやリース契約を取り扱っている会社もあります。

Q.荷物を発送できる宅配ボックスがある

○

大手運送会社の中には、宅配ボックスに荷物を預けておくと、引き取って発送してくれるという便利なサービスを提供しているところがあります(専用の鍵で開けるタイプの宅配ボックスについては、宅配ボックス会社と運送会社との契約が必要です)。

豆知識

「宅配ボックスを導入したいけれど、置き場所がない」とお悩みの管理組合様もいらっしゃるかもしれません。そんなお悩みの解決策の一つとして、昨今登場したのが「メールボックス一体型宅配ボックス」です。個人の郵便物を受け取る「メールボックス」と「宅配ボックス」を1ヶ所にまとめて設置することでエントランス空間を有効活用できます。また、ICカードでメールボックスの扉が開けられダイヤル錠がないので、スッキリとしたデザインでセキュリティも万全です。

取材協力・写真提供:株式会社フルタイムシステム
http://www.fts.co.jp/

「管理コストの見直し」や「管理会社の変更」をご検討中の管理組合様は
日本ハウズイングにぜひご相談ください。
お客様それぞれにあった最適なプランを考え、ご提案いたします。

ページの先頭へ▲


このサイトは、サイバートラストのサーバ証明書により実在性が認証されています。また、SSLページは通信が暗号化されプライバシーが守られています。