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マンション管理ゼミナール第10回 これだけは知っておきたい!『エレベーター』の基礎知識

理解を深めてエレベーターを安全・快適に利用しよう

 エレベーターは、マンション生活に欠かすことのできない共用設備のひとつです。普段何気なく利用しているエレベーターですが、どのような構造になっているかご存じですか?

 本来は危険な“乗り物”であるエレベーター。
 しかし、私たちが日々安心して利用できるのは、何重もの安全対策が施された構造、そして定期的かつ適切なメンテナンスのおかげです。
 これからも安全かつ快適にエレベーターを利用していくために、エレベーターの基本的な構造や、いざというときに知っておきたい対処法などを一緒に確認していきましょう。

理解を深めてエレベーターを安全・快適に利用しよう

エレベーターはどのくらいの頻度でメンテナンスが必要?

年1回の法定定期検査と1~3ヵ月ごとの保守点検が必要です。

 エレベーターは、建築基準法で年1回の定期検査が義務付けられています。ロープの摩耗チェック、さびや異音の有無、各種機器・装置の作動状況などの確認を行います。これに加え、1~3ヵ月に1回程度、保守点検を行うのが一般的です。
 メンテナンス契約には、フルメンテナンス契約とパーツ・オイル・グリス契約(POG契約)があります。フルメンテナンス契約は、月々の点検保守料は割高ですが、ほとんどの部品交換や修理費用が含まれます。一方POG契約は、月々の点検保守料は割安ですが、一部の消耗品やオイル等は含まれるものの、契約外の部品交換や修理はその都度別途に費用を負担しなければなりません。

エレベーターにはどんな種類があるの?

主に「ロープ式」と「油圧式」の2種類があります。

 エレベーターを構造別に分類すると、大きく「ロープ式」と「油圧式」の2つに分けられます。

ロープ式

 「ロープ式」とは、“井戸のつるべ”のような構造になっています。長いロープの一方の端には人が乗るかごが、もう一方にはおもりが付いています。最上部の滑車(巻上機)をロープが通ることで、かごが上下します。
 ロープ式はさらに、機械室の有無により2つのタイプに分けられます(図1、2)。「機械室ありタイプ」は最も基本的なタイプで、低層から超高層のマンションまで幅広く採用されています。一方、「機械室なしタイプ」は1998年に登場した比較的新しいものです。機械室が不要なため建物の設計自由度が向上するという利点があり、2000年以降はエレベーターの主流となっています。

油圧式

 「油圧式」は油圧ジャッキで下から押し上げてかごを動かす方式です(図3)。構造上、低層の建物で採用されているケースがほとんどです。ロープ式よりスピードが遅く、消費電力が多い傾向にあります。なお油圧式は、現在製造を中止しているメーカーもあります。

エレベーターの寿命はどのくらいなの?

20~25年程度は使用可能です。

 エレベーターの税法上の法定償却耐用年数は17年ですが、定期的な点検と修繕を実施すれば20~25年程度は使用することができます。
 なお、2009年9月に安全対策の強化を図るため法令が改正され、エレベーターへの戸開走行保護装置(ブレーキの二重化)や地震時等管理運転装置の設置が義務付けられました。法令改正前から設置されているエレベーターについては、これらの装置が設けられていなくても引き続き使用することは可能ですが、年1回の法定定期検査では「既存不適格」と判定されます。安全向上のためには早期改善が理想的です。

豆知識

2005年7月23日の千葉県北西部地震で発生したエレベーターの閉じ込め事故や2006年6月3日に東京・港区で発生した共同住宅におけるエレベーター事故等を契機に、2009年9月に建築基準法施行規則及び建築基準法施行令の一部改正が行われ、戸開走行保護装置や地震時管制運転装置の設置が義務付けられました。

<改正の主な内容> (1)戸開走行保護装置の設置義務付け
エレベーターの駆動装置や制御器に故障が生じ、エレベーターの扉が開いたままかごが動き出してしまった時に、自動的にかごを制止するシステム(戸開走行保護装置)を設置することが義務付けられました。
(2)地震時管制運転装置の設置義務付け
地震等が発生した際に、揺れを検知して自動的にかごを最寄階に停止させることができる安全装置(地震時管制運転装置)の設置が義務付けられました。

エレベーターにまつわる常識・非常識
Q.ロープが切れて落下することがある。

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エレベーターのロープは、非常に強度のある鋼を何本もより合わせてできています。このロープを3~8本使ってエレベーターのかごを支えているので、ロープが切れることはまれです。万一ロープが切れた場合でも、「非常止め装置」が働いてかごを非常停止させる機能が備わっています。

Q.地震が発生したらエレベーター内にとどまる。

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地震が発生し一定の揺れを検知すると、自動的に最寄り階に停止する「地震時管制運転装置」が設置されているエレベーターもありますが、地震発生時にエレベーター内にとどまると閉じこめられてしまう危険性があります。強い揺れを感じたら、まずすべての行き先階ボタンを押してください。エレベーターが停止したら速やかに降り、落ち着いて避難しましょう。万一閉じ込められてしまった時は、操作盤に付いている非常ボタンを押して外部に通報し、助けを待ちましょう。

Q.非常ボタンを押すとメンテナンス会社につながる。

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非常ボタンを押すと、メンテナンス会社につながり通話ができるエレベーターもありますが、中には建物内の管理室やエレベーター外部のインターホンにつながるものもあります。お住まいのマンションがどのようになっているのか、事前に確認しておきましょう。地震などの際はつながりにくいことも多いので、応答するまで試みてください。エレベーター内に緊急連絡先の掲示があれば連絡をして
みましょう。

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